岡山日日新聞 11月30日 古材活用 築80年梁よみがえる
古材活用
築80年梁よみがえる

古い木造民家などを解体するときに生じる古材。梁(はり)や柱残される大工の刻んだ道具跡や長い時間を経過した赴きは、独特の味わいがある。良質の木材を使っていたり、家族の思い出が詰まっていたりする場合も多い。
しかし現状では、古材は機械による解体で廃材になってしまうことがほとんど。解体と古材回収を行う岡山県解体工房(倉敷市中畝10丁目)は「価値あるものを残したい」と、古材への理解を求める。
古材の回収を伴う解体は、木材を傷つけないように手で行うため、手間が掛かり、費用が割高になってしまう。古材を買い取る分、値引きを行うが「依頼主の理解が必要」と寺尾代表理事。
同工房は、回収した古材を保管し、要望に沿って活用する。今年9月、岡山市中央卸市場内にオープンした海鮮丼専門店「味の匠・大名庵」にも、同工房が保管する築約80年の民家の梁が採用された。古材を提供した家のあるじは、美しく再生した梁の姿に感動したという。
古材で多いのは梁や柱。新築やリフォームで、化粧的役割に用いられることが多いが、加工して壁の仕上げ材や家具に製作し直すことも可能。価格はさまざまで、1万円程度と手ごろなものもある。
寺尾代表理事は「以前は業者からの問い合わせが多かったが、最近は一般の方からの解体依頼が増えてきた」と話す。"古材を残す"という概念が、少しずつ広がってきたようだ。
古材の展示場開設を予定しており、古材活用のネットワーク作りを視野にいれている。
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